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耳あり芳一

ブログ TOP 2012.8.27 12:22

その友達とはそこそこ長い付き合いになるんだけど、この前初めて自宅(実家)にお邪魔しました。家は歩くとギシギシときしむ木造で、お世辞にもリッチともモダンとも言えない雰囲気。家族の共有スペースである居間(本人はリビングと言っている)に通されたんですが、押し入れは開けっ放しで中から漫画や雑誌、パソコンが覗いている。部屋も散らかっていて本は平積み、壁一面には何やらベタベタ貼られている。極めつけは親父さんがお風呂場から全裸をちらつかす。まさにドメスティックに「ど」がつく、どドメスティックなお宅でした。

お邪魔してしばらくは、初めてライブハウスに入った時みたいにソワソワしていたんですが、不思議と居心地は悪くない。むしろ良い。安心感があるというか。その理由はすぐに分かりました。圧迫感を感じていた壁中にベタベタと貼られたもの全てが家族にまつわるものだったから。賞状や似顔絵、幼い頃の写真やひらがなだらけのお母さんへの感謝状。びっちりと三人分。息子達の成長の記録がアルバムに仕舞われる事無く全て貼られている。

この耳あり芳一状態が綺麗に残されているのもそうだけど、家族が誰一人として剥がそうとしないっていうのにも面白さに似た羨ましさみたいなものを感じた。

僕の経験上だと、中学生ぐらいからそういうのが恥ずかしくなってきて、トレインスポッティングとかパルプフィクションのポスターを貼ったりするはずなのに、そういう類いのものは一枚もありませんでした。これにはどんなインテリアも勝てない。

家の感想をふられた僕が言った「いいと思う」を友達は冗談で受け取ったかもしれませんが、僕はこのギャグみたいな家をけっこう本気でいいと思ってました。

剥がさず捨てず、これからも貼り続けてほしい。

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